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導入事例
オークマが選ばれる理由
レトロ設備5台による加工を5軸加工機1台に集約
加工品質の安定化とリードタイム短縮に貢献
マクセルイズミ株式会社 様
- 業種
- 電設工具や油圧機器および理美容・医療関連の電気製品の製造・販売
現場の課題
電設工具のボディ加工を工程集約し、精度やリードタイムを改善したい
当社の事業は、電設工具を中心とした工具事業と、理美容・健康機器などを中心とした家電事業の二本柱で構成されており、開発から製造・販売までを一貫して行っている。特に電設工具は、小型ながら高い出力を安定して発揮する「油圧技術」が強みで、電力会社や電気工事会社をはじめ多くのお客様にご愛用いただいている。
ただ、油圧式工具の心臓部である鍛造材ボディの加工では、20年以上稼働している旋盤やマシニングセンタなどのレトロ設備5台で4工程に分割して対応している。そのため、工程ごとのワーク着脱で精度のバラツキが発生し、「人待ち・材料待ち・段取り待ち」によるリードタイムの長期化が課題となっていた。また、設備の老朽化に伴う修繕費の増加や、稼働停止リスク、安全面への不安も高まっていた。
課題解決に選ばれたオークマ機

導入の決め手
長年使用してきた5軸加工設備への信頼と、工程集約・自動化への期待
機種選定で決め手の一つになったのは、2000年に導入して今も本社工場で稼働中の多面加工立形マシニングセンタ「VH-40」の存在です。この機械は5軸加工機の先駆けで、高精度加工に不可欠な高い機械剛性を備え、複雑な5軸の動きを精密に制御する技術に感心していました。
その後継機が5軸制御立形マシニングセンタ「MU-4000V-L」と聞いて、性能を詳細に分析・検討しました。その結果、ボディ部品を5軸加工によって工程集約でき、ワンチャッキングにより段取り替えで発生する精度のバラツキを解消できることを評価しました。さらに、166本工具マトリックスマガジンや6面APC(自動パレット交換装置)の特別仕様で、工具交換時間の大幅な短縮や省段取りが図れることを確認し、導入を決断しました。(熊井 智一 様)
導入後の効果
7日間を要した加工工程を2日間に短縮し、リードタイム70%削減
「MU-4000V-L」の導入によって旋盤やマシニングセンタなど5台の機械で4工程をこなしていたボディ加工を1台2工程で完結し生産現場の人の動きも一変しました。
それまで度々の段取り替えに伴う「人待ち・材料待ち・段取り待ち」といった工程間のムダが発生していましたが、工程集約することで、段取り時間を約80%削減。7日がかりで仕上げていた部品を2日間に短縮し、リードタイムを70%削減できました。また、他の加工へ人手を回す余力が生まれて工場全体の稼働率が上がり、生産性が約20%向上しました。
工程分割による精度のばらつきを抑制し、加工品質が安定化
以前はレトロ5台の機械で工程ごとの段取り替えが必要で、どうしても加工精度にバラツキが生じて、精度確認にも多大な時間と労力を要し、大きな負担となっていました。それが「MU-4000V-L」ではワンチャッキングで様々な角度から加工できるうえ、毎回、同じ加工精度を出せることから加工品質が安定化しました。しかも、手作業が削減されたことで、作業者の負担軽減につながっています。
夜間連続運転の実現で3交代勤務から2交代勤務にシフト改善
166本工具マトリックスマガジン(特別仕様)と6面APC(特別仕様)を採用した背景には、ボディ加工の自動化によって夜間連続運転を実現し、3交代勤務から2交代勤務へ移行させたいという狙いがありました。
従来は4台の機械で70本の工具交換に2時間を費やしていましたが、マトリックスマガジンによって工具交換時間を80%短縮し、さらに6面APCによるパレットの自動交換によって多工程・多品種・形状違いも以前より省人化して対応できるようになりました。この結果、従来と同等の生産量を維持しながら2交代勤務が実現でき、労務面で大きな改善が図れました。
機械の使いこなしに不安はあったが訪問サポートでスムーズな立ち上げ
導入前、5軸加工機はプログラム作成が難しいというイメージがあり、多本数の工具マガジンや6面APCを装備した特別仕様でもあることから、設備の立ち上げに時間を要するのではと考えていました。しかし、オークマの訪問サポートによる丁寧な指導を受け、オペレータが操作に戸惑うことはほとんどなく、スムーズに稼働に持ち込むことができました。
また、長く使う間に回転軸の芯ズレや傾きなどの「幾何誤差」が生じるため定期的な計測・補正作業が必要ですが、これを自動で行う「ファイブチューニングⅡ」機能(特別仕様)のおかげで、ボタンひとつでチューニングが完了できて重宝しています。
今後の展望
電設工具の需要増に対応するため「MU-4000V-L」2号機の早期導入を計画
当初は「MU-4000V-L」による工程集約が軌道に乗った後に、レトロ設備を撤去する予定でした。ところが、2025年度に電設工具の増産が必要となり、予定を変更して新旧の機械設備をフル稼働させて生産体制を強化し、増産・増販につなげることができました。今後も電設工具の需要増が予測されることから、経営層に「MU-4000V-L」の2号機導入を提案して承認されたため、2027年度中の稼働開始を目指して準備を進めているところです。(藤井 秀昭 様)
お客様情報
マクセルイズミ株式会社 様
(長野県松本市)
1939年に東京都大田区で創業。1944年に(株)泉精器製作所を設立し、電気かみそり用刃の製造を始め、電気かみそりやヘアードライヤーなどのOEM事業に進出。一方で、独自の電設工具を開発し、電電公社や電力会社に供給開始。1974年、松本市に本社工場を建設。その後、国内初の充電油圧式電設工具を開発するとともに品質マネジメントシステムを認証取得。2019年に現社名に変更し、マクセルグループの一員となる。




