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導入事例
オークマが選ばれる理由
特注品対応力の強化と若手社員の挑戦を両立
5軸加工による工程集約で多品種少量生産を進化
株式会社岩田製作所 様
- 業種
- 産業機械の要素部品および自動省力化機器の製造・販売
導入のきっかけ
特注品対応力の強化と若手社員が挑戦できる環境づくり
当社は、機械要素部品であるセットカラーやシム・スペーサー、センサブラケットなどを主力製品とし、安全対策品や塗装用治具を含めると取扱品目数は4万5,000点を超える。標準品に加え特注品も1個から対応し、今後は特注品対応のさらなる強化を目指している。
そこで、平均年齢32.8歳と若手社員が多い当社では、特注品加工への対応力向上と、若手社員が高度な加工技術に挑戦し、成長できる環境づくりの両立を目指していた。
一方、多面加工を要する製品では、3軸マシニングセンタによる工程分割が必要で、段取り時間の増加に加え、複数回のワーク着脱によって精度確保が難しくなることも課題となっていた。
課題解決に選ばれたオークマ機

導入の決め手
工程分割を解消し、加工精度の安定化と技能向上を実現
単純な繰り返し作業は機械に任せ、社員には創造的で難易度の高い仕事に挑戦し、成長してもらいたい。これが当社の理念です。
もともとは3軸マシニングセンタの導入を検討していました。しかし、特注品加工の合理化・省力化を進める中で、改めて経営理念に照らし合わせて機種選定を行い、当社初となる5軸制御立形マシニングセンタ「MU-500V Ⅲ」を選びました。
決め手となったのは、3軸機と遜色ない機械剛性に裏打ちされた安定した加工能力と、ワンチャッキングによる多面加工によって工程分割を解消できる点です。これにより、加工精度の向上だけでなく、段取り替えに伴う作業負担の軽減も期待できました。
さらに、アンチクラッシュシステムやファイブチューニングⅡといった知能化技術も備えており、若手社員が5軸加工や先進的な機能を活用しながら、技術の幅を広げられる点も評価しました。
また、オークマのサポート体制では「対応の早さ」に信頼を置いています。突発的な異常停止の際にも窓口への電話がスムーズにつながり、迅速な初期対応を受けられる安心感があります。(蜂須賀 慶 様)
導入後の効果
工程集約でサイクルタイムを30%短縮し、精度のバラツキを解消
「MU-500V Ⅲ」を導入後10カ月で53種類のワークを加工しましたが、ステンレス材も3軸機と同様に加工条件を落とすことなく、スムーズに加工しています。
特に複数回の段取り替えを要していた多面加工が必要なアルミ製センサブラケットなどは、ワンチャッキングで加工が完結できるため、段取り時間が大幅に削減され、工程分割時は精度確保が難しかった幾何公差も確実に保証できるようになりました。ワークによっては、サイクルタイムを30%短縮した例もあります。
3軸機による金型加工を5軸加工に切り替え、治具の削減に貢献
ボルトやパイプなどに取り付け、人のけがや製品の傷・破損を防ぐ「保護キャップ」は、当社が樹脂用金型を製作し、協力会社で成形しています。これまでは3軸マシニングセンタで金型を加工していましたが、加工箇所によっては専用治具が必要となり、段取りや管理に手間がかかっていました。それを「MU-500V Ⅲ」に切り替えることで、トラニオンテーブルを活用した多面加工が可能となり、一部の加工では治具を使用せずに加工できるようになりました。その結果、加工時間の短縮に加え、作業負担の軽減や治具の製作・管理コストの削減にもつながっています。
オペレータの安心感が違う「アンチクラッシュシステム」
機械停止につながる機内衝突を未然に防ぐ「アンチクラッシュシステム」は、主に機械側で直接プログラムを作成し、新規ワークの加工を立ち上げる際に大きな効果を実感しています。
CAD/CAMでのプログラム作成時はPC上で干渉チェックできますが、機械上でプログラムを作成する場合は、事前にすべてを検証することが難しい場合があります。目視だけでは確認しきれない機械や治具との干渉リスクを機械が監視し、衝突を未然に防いでくれるため、オペレータは安心して加工に取り組めます。その結果、衝突事故の防止だけでなく、不安や負担の軽減にもつながっています。
「ファイブチューニングⅡ」で精度調整を負担なく実施
5軸加工機は、長期間使用する中で、回転軸の芯ズレや傾きなどの「幾何誤差」が生じ、加工精度に影響するため、定期的な計測・補正作業が必要と聞いていました。これを手作業で行うと2時間を要する場合もあるそうですが、「ファイブチューニングⅡ」機能(特別仕様)を使用すれば、自動で計測・補正を行い、約10分でチューニングが完了する(フルモード設定の場合)と説明を受け、搭載を決めました。
「MU-500V Ⅲ」の導入後、生産設備のレイアウト変更に伴って、機械を移設した際に「ファイブチューニングⅡ」を使用しましたが、ボタン操作だけでチューニングが完了し、負担なく精度調整を行うことができました。(篠田 篤 様)
今後の展望
生産技術やデジタル管理を進化させて自動化・省力化を加速していく
特注品対応力をさらに強化するためには、生産技術の高度化と管理のデジタル化が重要だと考えています。そのため、自社設備の自動化・省力化を担うエンジニアリング部門では、専用工場を設けて装置の開発・設計・製造を推進しています。同時に、生産プロセスから在庫管理に至る膨大なデータを収集・整理し、デジタル管理する取り組みにも注力しています。
その一環として、「MU-500V Ⅲ」に続き、2面旋回式APC付立形マシニングセンタ「MF-46VA」も導入しました。両機は現在、生産現場の大きな戦力となっていますが、そのポテンシャルをさらに引き出すため、ワークの着脱作業などのロボット化も進めていきます。(蜂須賀 慶 様)
お客様情報
株式会社岩田製作所 様
(岐阜県関市)
1964年、歯車部品メーカーとして岐阜市で創業し、1991年に本社・工場を関市へ移転。大企業と競合しないニッチな部品に着目し、多様な機械要素部品を標準化して製造・販売している。さらに、海外メーカーと提携した安全対策品や塗装用治具も展開し、約4万5,000品種の即納体制を確立。近年はJIS Q 9100を取得して航空宇宙・防衛産業向け部品も手掛けるほか、自社の生産技術を活かした自動省力化装置の開発・販売にも力を入れている。




