ROID STORY

次世代ロボットシステム「ARMROID」
それができたのは機電情知一体を掲げるオークマだから。
ものづくりの未来を考える私たちの思いをお伝えします。

開発者インタビューThe Developer’s Voice

私たちが
つくったのは、
ものづくりの
未来です。

オークマ株式会社
技術本部 第二商品開発部 部長

藤田克巳Katsumi Fujita

ARMROIDの開発が始まったきっかけは?

私たちは、人手不足などのものづくり現場の課題と常に向き合い、生産性向上に向けた研究を重ねてきました。そうした中で、ロボットと機械を融合させることで新しい価値を生み出せないかという想いからARMROIDのプロジェクトが発足しました。「人がやらなくてはならなかった作業をロボットに代行させ、手軽に自動化を実現する。」というコンセプトで、ロボットに何をさせたらいいかをひたすら調べていきました。すると、従来熟練作業者たちは色々な作業をしていることがわかったんです。「なるほど、そんなこともやっていたのか。それをロボットにさせてみよう!」それが、本格的なARMROID開発の始まりでした。

オークマだからこそ可能となったことは?

これはもう間違いなく、工作機械とロボットの融合ですね。まず、色々できるロボットを干渉なく加工室内に入れたわけですから、これまでの工作機械と同じスペースで機械+ロボットによる自動化が実現します。このことは大きいと思います。
さらに、工作機械と同じ感覚でロボットを操作できるようにしました。従来、ロボットの動作プログラムの作成は、専用の言語はもちろん専門のスキルと知識が必要で、工作機械とロボットを両方扱える人材の確保は難しく、これが導入のネックになることもあるのです。でも、対話形式でガイダンスに従ってデータを入力するだけのロボット簡単操作ツール「ROID Navi」を備えたARMROIDは、工作機械もロボットも、ぶつかる心配なく容易に動かせる。これは、機電情知が融合した技術を持つ私達オークマだからこそ実現できたことだと思います。

具体的にはどのようなことができますか?

例えば、加工時のびびり発生を抑える作業。これは熟練作業者が手動の汎用旋盤を使う際の作業から知見を得ました。加工をずっと続けていると工具が摩耗していきます。すると、今まで削れていたものが振動しだして、きれいな加工面が得られなかったりします。そんな時、長年の経験を積んだ熟練作業者なら、竹べらなどを加工物に当てて振動を抑えることができるのです。それをロボットに行わせてみました。NC工作機械では加工中に人が加工室内に入ることはできませんが、ビルトインロボットのARMROIDならそれができる、というわけです。
また、必要だけど煩わしい仕事のひとつである機械の中の切粉除去も、ロボットが代行できるようにしました。
あとは、加工物への切粉の絡まりを抑制するミキシングブローです。そんな作業までロボットができるのかと、様々な方に興味をお持ちいただいています。これからさらに研究と開発を重ね、ARMROIDができることをどんどん増やしていきたいと考えています。

どのような現場に適していますか?

工場そのものの規模に関わらず、一日に多品種を数個から数十個程度の小ロットで生産されている現場に適していると思います。作業者の高齢化や人手不足などの課題も、ARMROIDならきっと解決できます。
また、ARMROIDは機械前面にスライド式のワークストッカを取り付けられますので、昼間は作業者が、昼休みや夜間はロボットが作業をする、といった切り替えも簡単です。作業者の労働時間を減らすことができ、働き方も変わってくると思います。ARMROIDの導入によって、ものづくりの新しい未来がきっと見えてくると、私たちは信じています。

DEVELOPER’S INTERVIEW

ARMROID開発者インタビュー

開発者へのインタビューを通して、わたしたち OKUMAが考える新しいものづくりのありかたをお伝えします。